2025年03月28日、3人組アイドルグループ『異国のルミナリア』が、ワンマンレビュウ公演 「異国のepisode Ⅰ -REVISITED-」@渋谷スターラウンジを開催した。
-REVISITED- とは、再訪を意味する。2024年10月4日に同会場でおこなわれた1周年記念単独公演「異国のepisode Ⅰ」から約6ヶ月が経ち、成長した姿をエトランゼ(異国のルミナリアのファン)たちに披露した。
開演前のトークコーナーでは、グループのプロデュースを務めるDr.Usuiと鈴木三点倒立が登壇。
-REVISITED- に向けては「没入感」を意識し、SHOWROOMで実施した「オンラインレビュウ(ライブ)」・3人に8日間密着する「異国の決意の8デイズ」・それぞれの人生を紐解く「個別インタビュー」など、さまざまな企画を実施したことを明かした。
Dr.Usuiが「今回の公演は、ライブハウスでできるアイドルエンターテイメントの一つの到達点」とコメントし、ファンの心をグッと引き寄せていた。
再訪に込めた思いを楽曲にぶつける
暗転とともに、3人が『異国のルミナリア』として導かれる様子を描くムービーがスクリーンにオン。期待感と焦燥感の渦巻く独特なSEを浴びながら、メンバーが颯爽と渋谷スターラウンジの国に再訪した。

グループが最初の一曲に選んだのは、エトランゼとのオーイングで盛り上がる「革命∴黎明のヒロイン」。アイドル2年生の鮎沢詩が積極的にクラップを促し、会場のボルテージをみるみるうちにあげていく姿が印象的だった。
0.1秒の隙間もなく披露されたのは、夢咲あいりがお気に入りソングに掲げる「無敵素敵シンパシー」。これまたエトランゼとの共創が特徴的な楽曲で、みるき♡ほのが腕を大きく振るパフォーマンスで空間に熱を生み出していく。
またもや間髪入れずに曲が始まるも、聴こえてきたのはまったく見知らぬメロディー。のちのMCで、新たな異国ソングである『異国のハオチーグリーティング』であることが知らされた。
周年記念ワンマンを皮切りに、新曲が披露されることはよくある。しかし、一切の予告なく、さらにはライブ序盤でのパフォーマンスはなかなか珍しい。
とはいえ、数ある異国ソングで沸いてきたエトランゼたちは、ポップ寄りの楽曲であることに気付き、すぐさま適応……とはいかず、中華風のエレクトリカルチューンが流れ出すとんでもない転調ぶりに惑わされる事態に。
パフォーマンスにおいても見どころ満載。メンバーがキョンシーになりきるシーンでは、先ほどまで笑顔だった3人が無表情になっていくギャップが最高に可愛い。
観る者の意表をつく楽曲の誕生にワクワクする会場、その盛り上がりを「異国のディンドン☆アンドゥトロワ」が引き継ぎ、ここまで計4曲がアクセル全開で披露された。
ここでいつもの「コマンタレブー(ご機嫌いかが?)」で始まる自己紹介MCへ。エトランゼがメンバーの名前を呼ぶ声の多さに、ワンマンライブであることの実感が湧いたであろう3人のテンションは上がりっぱなし。
そのままサブスクでも配信されている「異国のSwingSnow」が披露されたのち、再度会場は暗転。
スクリーンに再度映し出されたのは、人生に迷う彼女たちが不思議な本に導かれ『異国のルミナリア』へと集う始まりのムービー。暗がりを灯すように3人が登場し、グループの真骨頂である朗読が始まった。
ワンマンレビュウならではの朗読を披露

普段は対バンライブへの出演が多い彼女たち。ワンマンレビュウこそ、まさに『異国のルミナリア』のコンセプトを存分に楽しめる場にほかならない。
朗読は、メンバーそれぞれが持つ本に描かれたストーリーを、一人ひとりが読み進めていくことで展開する。
冒頭では「本のページをめくるたび、3人を導く地図になる」「読み返すと、メンバーの歩みが軌跡となってあらわれる」ことが語られた。
そして「異国のepisode Ⅰ -REVISITED- 私たちの始まりに、再び向かう」の声をきっかけに『異国の胸騒ぎ』のメロディーが流れ出す。物語が始まる予感を示唆するような、まさにざわめきを感じる楽曲チョイスだ。

ここからは、朗読と異国ソングが交互に披露される『異国のルミナリア』ならではのオンリーワンな構成で物語が展開されていく。
朗読で各メンバーが旅の始まりを思い返すとともに「異国のイノセンス」が聴こえてくる。これは、当時の彼女たちが純真に夢を追いかけていたことを表現しているのだろうか。
続けて、3人がこれからも歩みを止めない決意が語られると「叶えるんだ 夢をいま」でスタートする「異国のエルドラド」が会場に鳴り響いた。
そして「一緒にこの夢を見続けてほしい」とメンバーそれぞれが強く訴えたと同時に始まった楽曲は「異国のエトランゼ」。彼女たちが進む先を照らしていたのは、紛れもなく私たちエトランゼであったというメッセージではないかと感じられる構成だ。
「異国のエトランゼ」は「惜しみなく推してください」などの言葉遊びが面白い。エトランゼがメンバーを推して楽しむ異国ソングだと思っていたが、朗読を聞いたあとだと、3人と私たちが「推し合っている」楽曲であることに気付いた。
朗読はラストへ。「物語を始まりまで読み返して、また読み進めて、再びこの場所に訪れた私たち。偶像だけど、フィクションじゃない、絶対的な存在。そう、私たちが、私たちこそが、アイドル!」と3人が呼吸を揃えて声を放つと「絶対相対アイドル」のメロディーが聴こえだす。
ライブに参加していると、すべてを忘れてまさしく「没入」できる瞬間がある。個人的には、まさにこの曲の途中でその症状がおきた。
メンバーが「推しは誰なの?」と言い、オーディエンスがそれぞれ愛するメンバーの名を呼ぶシーンがある。エトランゼたちがとびきりの笑顔で「うーたん」「みるき」「あいり」と叫ぶ様子に、つい心が震えてしまった。最高に、居心地が良かった。

朗読は終了し、それぞれがワンマンレビュウへ足を運んでくれたことへの感謝の気持ちを口にする。そして「これからも、エトランゼのみんなと旅を続けられますように」とメンバーが願うとともに、ラストナンバー「冒険者とピクシス」がスタート。
人生で辛いことがあっても『異国のルミナリア』が前へ進むための羅針盤となってくれる。そんなメッセージが込められている楽曲のように感じた。
最後には、3人が迷いなく空を指差すポーズでパフォーマンスを終え、ステージを去った。
始まりへと向かうアンコール
「彼女たちの未来は、まだまだ明るい。もっともっと歌を聞きたいですよね!」とVIP席のエトランゼが叫ぶと、呼応するようにアンコールが開始。
国中にメンバーを呼ぶ声が響くなか、3人は再度ステージへ。異国のルミナリアオリジナルTシャツへと衣装チェンジし、手にもったタオルを回しながら「強気弱気のサマーガールズ」を披露した。
MCでは、新曲の『異国のハオチーグリーティング』はメンバーで振り付けを考えたことが発表されると、会場は大盛りあがり。勢いのままパフォーマンスがスタートする。

メンバー考案のダンスであることを知った状態だと、一つひとつの動作を見るのがより楽しく感じる。そして無表情なキョンシーが相変わらず可愛い。
夢咲あいりが「これが本当にラスト、絞り出せ!」と叫ぶとともに鳴り響いたのは、一曲目で披露された「革命∴黎明のヒロイン」。物語の始まりに再び向かう彼女たちに、エトランゼが「イエロー」「ピンク」「パープル」の光を当てていく。
楽曲が終わると、ファンの方々から贈られたというそれぞれのメンバーカラーに合わせた花束が、プロデューサーのDr.Usuiから手渡された。半年間の努力が、一つの形となってあらわれた瞬間だった。
最後は、メンバー全員からの15秒以上に及ぶ深々としたお辞儀。そしてステージの端から端まで移動し、一人ひとりのエトランゼと顔を見合わせていく。
特大の拍手を浴びながら、彼女たちの-REVISITED-は幕を閉じた。

アンコール中に披露された朗読のなかで「なりたい私がいる場所、それがエルドラド」と語るシーンがあった。エルドラドとは、彼女たちが本に導かれて目指している国のこと。
今回のレビュウを通して、メンバーが旅をしている異国とは”夢の中”で、なりたい自分になるべく歩み続けているグループが『異国のルミナリア』なのではと感じた。そして、その道を照らす灯りとなる存在が、私たちエトランゼであることも。
我々が彼女たちの笑顔を見たいと集まれば集まるほど、3人が夢を見失わずに追い続けられる。
それはもはや、相対的に見ても理想のアイドル像なのかもしれないと、会場いっぱいに伸びる特典会の列を眺めながら思った。
【メンバースペシャルコメント】
鮎沢詩(@ik_utaa)

1周年公演のときには涙があふれてしまい、上手く感想を伝えられませんでした。今回はしっかりと前を見て、自分の気持ちを言葉にできたと思います。不安をかき消すほどたくさんの人が来てくれたのが嬉しくて、ワンマンなのに一瞬に思えたのが不思議です!
みるき♡ほの(@ik_miruki)

みなさんの楽しそうな顔をステージの上から見れただけで、-REVISITED- をして良かったなと心から思いました。メンバーで振り付けを考えた「異国のハオチーグリーティング」は、私がダンスリーダーです。「みんなで楽しく踊れる」をテーマに、歌詞に合わせた動きをしているところに注目してほしい!
夢咲あいり(@yumesaki_airi)

私は10年間アイドルをしてきて、ワンマンで泣かなかったことはありません。今回も込み上げてくるものがありましたが、涙ではなく汗に見えた……はず!新しい異国ソングも披露できたので、私たちのことをまだ知らない人にもどんどん届けていきたいです。
【セットリスト】
異国のルミナリア ワンマンレビュウ公演
「異国のepisode Ⅰ -REVISITED-」@渋谷スターラウンジ

01.革命∴黎明のヒロイン
02.無敵素敵シンパシー
03.異国のハオチーグリーティング
04.異国のディンドン☆アンドゥトロワ
05.異国のSwingSnow
06.異国の胸騒ぎ
07.異国のイノセンス
08.異国のエルドラド
09.異国のエトランゼ
10.絶対相対アイドル
11.冒険者とピクシス
【アンコール】
12.強気弱気のサマーガールズ
13.異国のハオチーグリーティング
14.革命∴黎明のヒロイン
川上 良樹
『ポエトリー・オン 』編集長 エンタメ・ビジネス領域にて多数のインタビュー記事を執筆。 舞台の表側だけでなく、裏側にもフォーカスした取材をおこなう。https://kawakamiyoshiki.edire.co/
