ポエトリー・オン

ツキアト・葵音琴「自分には歌しかない」新曲リリースも経た結成5周年で明かす秘めたる覚悟

2026.04.23

グループ結成から5年で「自分たちの意志を強く示せるようになった」と自信をのぞかせたのは、5人組アイドルグループ・月に足跡を残した少女達は一体何を見たのか...

(以下、ツキアト)の「絶対的歌姫」である葵音琴だ。

最新リリース曲『VOCE』では活動における苦しさや葛藤も拭い去り、結成5周年のステージでも誓ったグループの「Next Phase」へ。「この活動を失ったら、本当に私には何もない」と明かすほど覚悟を示す葵に、最新リリース曲の背景、音楽の原体験などを聞いた。

取材・文:カネコシュウヘイ

レーベル移籍後初の新曲『VOCE』で「自分たちの意志を強く示せるように」

――2026年3月27日には、2021年3月からのグループ結成5周年を記念したライブ「5th Anniversary Live 〜 Next Phase 〜」を東京・BLAZE GOTANDAで開催しました。

葵音琴(以下、葵) 私ってすぐ記憶をなくしちゃって、その時々で印象に残った感情しか覚えていないんです。

葵音琴

でも、そんな私が「今までの中で一番楽しかった」とライブ後に言えたので、それがすべてなのかなと思います。タイトル「Next Phase」のとおり、グループが次の段階へ進むためのスタートラインとして意気込んでいたんです。

2024年8月に現在の5人体制になってから、より一層気合をいれてメンバー全員でグループとしっかり向き合い、私たちとフロアのお客さんと熱を高め合いながらのライブを作れました。

――ステージでは、新レーベル・Moon Trace Label移籍後初の最新リリース曲『VOCE』も初披露。疾走感に富んだ背中を押すロックナンバーで、グループが放つ「光のアンセム」がテーマとなっています。

葵 苦しさや葛藤を、新曲『VOCE』が拭い去ってくれました。曲の力によって、私たち自身の意志を強く示せるようになったと思います。ステージでは、その意志を「みなさんにも感じていただけたら」と思いながら歌っています。

曲中では<君が選ぶ全てが声になる>のフレーズが気に入っていて、人生は常に選択の連続ですけど、どんな道を歩こうとも、未来へと向かって前向きになるしかないと教えてくれているようで好きなんです。

デビュー当時からお世話になっている音楽プロデューサーのJunxix.さんが作詞作曲を手がけてくださって、グループの背中を押していただきました。

グループでは「絶対的歌姫」両親の影響で幼少期から家には音楽が溢れて

――結成から5年が経って、グループや自身の変化をどのように捉えていますか?

葵 スカウトで事務所に入り、いろいろなオーディションを受けていた時期に声をかけていただいたので、初めはすべて受け身でした。私自身、アイドルへの関心はなかったです。

他のメンバーも、アイドルになる気があったかはそれぞれだったと思います。だから、曲を受け取りライブをやるとなっても当初は、自分を見せるためのパフォーマンスを磨くことだけに力をいれていました。

月に足跡を残した少女達は一体何を見たのか...
左から:美南れな・羽﨑ほの・苗加結菜・早﨑優奈・葵音琴

でも、結成3年目にグループ初のツアー「5大都市ツアー-Artemis-」(2024年3〜5月)を開催し、他のメンバーと密にコミュニケーションをはかるようになってからは「みんなでフロアを沸かせたい」という気持ちが、強くなっていきました。ライブのために一丸となってグループの活動に取り組み「たくさんの人にツキアトの楽曲を届けよう」という想いがさらに強くなりました。

――グループでは「絶対的歌姫」でもあって、音楽や歌への思いは昔から強かったのでしょうか?

葵 昔から、音楽や歌への熱意はありました。名前に「音」という漢字が入っているのもすごく気に入っています。

幼い頃から音楽に触れていたと思います。両親が音楽好きで昔から邦楽や洋楽に囲まれていたし、実家のテレビではMTV(アメリカ発の音楽専門チャンネル)のランキング番組がずっと流れていました。

幼稚園の頃からピアノを習っていたし、中学では合唱部にも入っていました。

部活の影響から、ニコニコ動画のボーカロイド曲や「歌ってみた」動画にも興味を持ちはじめて、高校時代には毎日のように友だちとカラオケに行ってました。

当時から、将来は「歌を仕事にしたい」とぼんやり思っていたし、今となってはこの仕事以外考えられないと思っています。

――「この仕事以外考えられない」とは、強い覚悟があらわれている印象です。

葵 覚悟というより、高校時代にアルバイトしていた所は続かなかったです。

たぶん、人との感覚のズレがあって、今も誰かと接するときに人との距離感に悩みます。

でも、ライブの時は我を忘れてしまうほど今に全力になれます。

ツキアトでの活動では「グループでの時間がなくなったら、何のために生きているのか分からない」と考えますし、自分にはやっぱり「歌しかない」と思っています。

グループでは10周年をめざして「この活動を失ったら、本当に私には何もない」

――結成5周年のステージを経て、グループに描く将来像は?

葵 少なくとも、あと5年は続けたいです。他のメンバーにも「絶対、10周年は迎えよう!」と洗脳するように力説しています(笑)。

継続は力なりですし、周年といっても一桁で終わらせるのはもったいないと思うんです。でも「Next Phase」を経て、思い描く方向に走り出した感覚はありますけど、はっきりとしたゴールを定めているわけではないです。

ゴールを定めてしまうと、思い描いた当時の理想にしかたどり着けない気がするので。

時には、ステージのセットリストやMCについて意見をかわし、メンバー同士でぶつかるときもありますが、近すぎず遠すぎずのみんなとの距離感も心地いいので、このグループに全力で尽くしたいです。

――かつて「他の仕事は続けられなかった」と自称した葵さんが、このグループの5年で得たものは何でしょう?

葵 素朴かもしれないですけど、責任感です。

1人が欠けたらみんなが大変になるし、この活動を失ったら、本当に私には何もないです。

型にハマって生きるのが好きなタイプではないし、生きていてこのグループで「歌う」というのがなくなってしまったら、楽しみもなくなってしまうと思っています。

この5年では、友だちから「人の気持ちに寄り添えるようになったね」と褒められるようにもなりました。自分を成長させてくれた場所でもありますし、グループの環境には感謝しています。

葵 音琴
https://x.com/tsukiato_neko

『VOCE』配信リンク
https://t.co/b8ddZTOVoa

月に足跡を残した少女達は一体何を見たのか...(ツキアト)

公式サイト
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公式「X」
https://x.com/tsukiato_staff

カネコシュウヘイ

フリーランスのライター、編集者。雑誌編集プロダクションを経て、2010年に独立。ももいろクローバーZをきっかけにアイドルのライブへのめり込み、以降は「現場主義」をモットーに、アイドルを中心としたエンターテインメント業界の取材に重きを置く。インタビュー、ライブレポートの両輪で。Xのアカウントは「@sorao17」。個人noteにも注力。